2014-03-18

古典と現代を結ぶ挑戦

先月、娘も生まれてバタバタしていたんですが、アーキタンツのプロデュース公演を見に12日、新国立劇場に行ってきました。写真は終演後に楽屋を訪ねて、森山開次さんの『HAGOROMO』に出演された津村先生との一枚。


能の立ち方や動きの持つ存在感の強さ。無駄な動きがなく、軸をしっかりと持ちながら、からだの大きさの数倍のエリアがその力で動かされるような感覚を受けます。

能「羽衣」をテーマにコンテンポラリーダンス、能、バリの音楽が共演した。白衣の森山さん、黒衣の津村さんが、中心に座する音楽家デワ・アリットの周りで渦を作る。光と影の境界として輝く皮膜。綺麗でした。



この日は他にもいろいろ。幾何学的な美しさのアレッシオ作品。火の鳥は人形のような細かな動きに上品なユーモアを感じ新感覚。これだけ多様ながらどれも逸品というさすがのプロデュースでした。

Architanz2014の企画概要はこちら
 [http://bit.ly/LUrljU]

高橋森彦(舞踊評論家)さんの紹介記事がわかりやすい。
 [http://bit.ly/1fQu8XL]

森山開次くん「HAGOROMO」を見る - 笠松泰洋の作曲家日記
笠松さんは「豊饒とストイシズムの表裏一体となった公演」とまとめている。
[http://bit.ly/OvZAj2]

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16日までやっていたブリッジプロジェクト『銀河鉄道』(演出:小池博史)も津村先生が出演されていて観に行きたかったんですが仕事や家族のことで、今回はいけませんでした。残念。代わりに小池博史さんの動画インタビューを見てました。小池さんの語る言葉にはいつも深く共感します。

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演出家・小池博史が語る「からだのこえをきく」

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電子書籍は情報であって、本を読むというのは触感も匂いも重さも、
さまざまな要素が確かにそこにはありますよね。
分析的にみるのではなく感覚で捉える。子どもが受け止めるように。

印象に残ったフレーズをいくつか。

”情報を超える。「わかる」っていうところをどう越えるのか。”
”アートというのは本来、唯一無二のであるべき"

極端にゆっくり動くと何が見えてくるか〜
”できるだけ削ぎ落とした中での 核心部分で表現をすること”

能の摺足を見ていると、
まさにこの削ぎ落としたという感じがする。

ブリッジプロジェクトのメルマガで津村先生が”稽古はいわゆる稽古ではなく、小池博史と『銀河鉄道』の産みの苦しみを共有することだと感じました。”と書かれていましたが、その場にいる人達の全力を引き出すという小池さんのスタンスがここに出ているのだと思います。

小池博史ブリッジプロジェクト「銀河鉄道」予告動画
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