2014-12-28

ダンス公演『理想郷』を観てきた Dance Bill

昨日はコンテンポラリーダンス公演を名古屋市青少年交流プラザ ユースクエアで観てきました。Archaic Light Body『理想郷』 三輪亜希子『Femme Fatale』の二本立て。



『理想郷』
カラフル迷彩色パーカー肥満ぎみ、はだかパンツ、茶色ぺらぺらワンピ、しわ白シャツ。衣裳で言えばざっくり四つのシーン。
音楽(スカンク)はさすがの完成度。ほんの小さな断片が繰り返され育っていく冒頭。微かなノイズのなか、どこまでも続きそうな動きが照明の明滅により断片的に切り取られたシーンから、アンビエントへと移行する中間。重なってくるピアノの刻みによるビート。
正直、タイトルやプログラムノートに書かれた文章とダンスのつながりは僕にはよくわからなかった。ただ純粋に動きの抽出と服部と杉山の個性を活かした総合的な演出からは、洗練とは違う方向で「雑味」が「旨味」になる良さを探求しているようにも思われた。

『Femme Fatale』
2009年初演の再演とのこと。舞台中央に脚立、その上に布。鮮血のような赤い衣装を着た三輪が暗闇から脚立の上に現れ、さざ波のように消える。そしてギター。
ステージ上に作られた光の水面に遊ぶ。明確な意志と、弾力を持った生命がそこに動きだす。『夏の夜の夢』からの引用を三輪自身が紹介しているが、夢よりももっと生々しい、力むことなく、女性のしなやかな強さが現れたような余裕のある動きのシーケンス。
中間部で使われたテクノ系音楽が他から分離してしまい、どうしても気になった。夏のうだるような暑さの中で劇場に行っていたら違った感覚で見えてくるのかもしれない。運命という強いタイトルやそのダンスが持つ温度。また見てみたい作品だった。
***

『理想郷』 archaiclightbody振付:服部哲郎
出演:服部哲郎、杉山絵理
音楽:SKANK/スカンク(Nibroll
衣装:菅井一輝

『Femme Fatale』三輪亜希子
演出・振付・出演:三輪亜希子
【日時】
12月
25日(木)19:30[カイロー/理想郷]
26日(金)19:30[カイロー/理想郷]
27日(土)14:00[Famme Fatale/理想郷]/18:30[Famme Fatale/理想郷]
※開演30分前 受付開始・開場

【会場】
青少年交流プラザ ユースクエア プレイルーム
【スタッフ】
舞台監督:堀江善弘
照明:高山皐月(高山一族)
宣伝美術:オレンヂスタ美術部
主催:archaiclightbody

公演の詳細はこちらからご確認ください。(Facebookイベントページ)
https://www.facebook.com/events/651843031591245/?pnref=story



今回はじめてユースクエアに行きました。なかなか充実の設備。そしてなにより、一階のオープンスペースでは何組もの若者たちがミーティングをしていて、活用されている感じがしてそこがとても良かった。こういう場所がもっと増えるといいですね。

0 件のコメント:

コメントを投稿