2013年2月15日
生憎の雨でしたが、トヨタコレオグラフィアワード受賞者公演を横浜赤レンガ倉庫に見に行ってきました。
第一部として一時間近くトークがあったが企画の紹介だけで終わってしまったのが残念。『時代を担う振付家』を選ぶ主催者には事業に対する思いや未来の振付家への期待をもっと語って欲しかった。
第2部ショーイングではこれまで受賞してきた岡本優、北尾亘、関かおり、古家優里の4人が約20分づつの上演。僕は皆さん初見でしたが、作風こそ違うものの、いわゆる「踊る」技術の高いダンスが選ばれているように感じました。中でもラスト2組の充実感は特筆。
2012ファイナリストの岡本優は、TABATHAの大人気作という「わたしのメキシコ」を上演。うぉりゃーといった擬音語が似合う、弾けた女3人のエネルギーが楽しい。ただ途中からそのテンションについていけず、ちと飽きた。(個人の感想ですよ。あくまで。)
3人が群れで動く印象の岡本に対し、北尾亘(Baobab)はポリフォニックな印象。ダンサー個々の存在感は他3組と比べると強くないが、フォーメーションを使ってダイナミック。ストリート系やアフリカンダンスなどを感じる動きなど、幅広い関心が伺える。作り込んだ5分か長編が見たい。
Baobabは来月末公演あるようです。3/28(木)~4/1(月)横浜STスポット
Baobab D-incline vol.2【-W-】二作上演『あなたといる風景』『be』
http://dd-baobab-bb.boo.jp/
関かおりは上演前に『ヘヴェルルッド』について補足コメント。もともと5人の作品らしいが、今日の二人バージョンでも十分にその質感や美学が伝わってきた。初演時には2種類のアロマを焚いて石油ストーブのような暖かさを嗅覚でも感じて欲しかったという。静謐で存在を確かめ合うような女性デュオの作品。薄暗い明かりの中、終始無音で展開される。まぐわったり、重なったり、絡まったりと性的な感覚もあるが、いやもっと微生物でも観察しているような、センス・オブ・ワンダーの世界に引き込まれてしまった。なんか粘液でも出てそうな感じだったんだよね。もちろん人間の体だからそんなものないんだけど。あの指を絡めるような感じは、世界中に好きな人いるよ。
関かおり 2012年「次代を担う振付家賞」受賞
http://kaoriseki.info/
実はツイッターでこれを書いていた時にご本人の関さんからメッセージをいただいた。
ご来場ありがとうございました。感想嬉しいです。実際に粘液を使うソロ作品も作ってますよ(笑)@Libellulidae
https://twitter.com/sekikaori/status/302940671554228224って、あらビックリ。。
2010「次代を担う振付家賞」受賞した《プロジェクト大山》主宰の古家優里。黄金の衣装で上演前の挨拶。すでに笑える。写真では知ってましたが、ダンスみたのは初めてで、そのバランス感覚に脱帽。エンタメで、乙女なプライドも保ち/利用しながら、高い舞踊技術も見せる。「いいもんみたなー」って充実感というか、安定感はなかなかできない。あまり知られてない平山素子女史の「びやー」って部分(笑)が育つとこういう作品になりそうで、勝手に唸ってた。ホントすごい団体ですね。
プロジェクト大山 http://projectohyama.jugem.jp/
以上、4組の感想をまとめてみました。今後の作品も見るのを楽しみにしております。
僕もがんばろって良い刺激をいただきました。
0 件のコメント:
コメントを投稿