6月11日に高校のダンス部向けに行ったワークショップまとめの続きです。
まとめ(その6)ではムーブメントワークの中から、
「LMAでのモチーフ変容」について紹介しました。
この記事では、空間のための課題の中から
「シーンメモリーとモーフィング」について紹介します。
この日最後に行ったワークが「シーンメモリーとモーフィング」。
ここまで動きや形の発想を広げる課題をやってきたのですが、
最後に少しだけ、空間構成にも触れてみようと紹介しました。
#1:風景をつくる
集団で風景をつくる体験をしてもらいました。
まずは全員で空間全体を眺めます。
そして自分をその空間のどこに置きたいか、
庭をデザインするような感覚でイメージしてもらいます。
思いついた1人がそこへ移動して立ちます(座っても良い)。
するとその人が入った事で空間のバランスが変わります。
また次の人は新しいバランスの空間で自分をどこに置きたいかイメージ。
移動して立ちます。
こうして、三人四人と続けていって、その空間の構図を考えていきます。
ある人数まで行ったところで完成として、その位置やお互いの距離感、
向いている方向やポーズを覚えてもらいます。
そしてシーン1と番号をつけます。
#2:シーンを増やす
一旦全員端に戻ってもらいリセットし、同じ要領で別のシーンをつくります。
これをシーン2として覚えてもらいます。
このあと空間構成の操作ツールとして「転写」や「縮小/拡大」などを使って、
バリエーションを増やしていき、シーン3、4などシーンを増やしました。
#3:モーフィング
映像で使われる手法のモーフィングってご存じでしょうか?
リンゴの写真が徐々に郵便ポストの写真に変わっていくような効果のこと。
これを先ほどまでにつくった4つのシーンを使って、
各シーンからシーンへ徐々に移動してもらう課題をやってみました。
この手法は空間全体というレベルで使う事もできますし、
体の形をAからBに変えるというようなレベルに適用する事もできます。
一人一人の動きを探す事も大事なことですが、
観客がもつ舞台の印象において、全体の構図はとても大きな影響力を
持っています。そんなところが伝わったらいいなと思ってやった内容でした。
まとめ8では質疑応答で話した事を書きます。
つづく
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