2016-02-12

伝わりにくい相手とつながるために

【伝わりにくい相手とつながるために】
今度の日曜日は中川児童館で子どもたちと創作ワークショップをやります。中川運河キャナルアートをきっかけにご縁のできた名古屋市中川児童館。今回で関わらせていただいてから、早いもので3年目となります。
2013、2014年度は落語「寿限無」を原作に、歌あり踊りありのオリジナルパフォーマンス「じゅげむReMix」をつくって、子どもシアターで上演まで行いました。今年2015年度はアートクラブという活動が立ち上がり(いいね!)、登録メンバー対象のワークショップとして開催することになりました。
『じゅげむReMix』では「名前=私を周りの人と混ぜていく」をテーマにしていましたが、今回は「伝わりにくい相手」というテーマを(自分で勝手に)設定してみました。
今年度は2回に分かれていて3月にもまた行くのですが、初回はオランダの子どもたちに向けて、暮らしている町とか自分たちの事を紹介するような歌を、みんなでつくってみようと思っています。
いきなり音楽にはせずに、メンバーへのインタビューや、職員など大人に聞いたりしながら、僕がメンバーから町のことを教えてもらうような進め方にするつもり。イエナプラン教育での「ワールドオリエンテーション」のように、地図にしたり、場所の思い出とか、年に一回行く場所とか、各自が同時に調べ学習するみたいなことできないかなぁ・・と。
第2回では言葉を使わないで、動きや音で相手の気持ちを感じたり、自分の気持ちを表現する事をやってみようと思っています。
楽器や声やからだでどんなコミュニケーションができるのでしょうか。
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ベネッセ教育総合研究所が昨年、1995-2015年の20年間の幼児の生活実態の変化をまとめた資料をリリースしているのですが、
http://bit.ly/1UPw0lc
「幼稚園・保育園以外で「友だち」と遊ぶ」という幼児がこの20年間で56%から27%へ半減。もっとも増加したのは「母親」だったそうです(95年55.1%→15年86.0%)。
今の社会は自分と似た人や同じような考えを持った人とばかり過ごす事が加速度的に増えていると思います。日本は島国ということもあり特に顕著だと思いますが、「伝わりにくい相手」と会う機会がないというか、対話せずに済むような棲み分けがあるといえるかもしれません。多様な人と関わっていく事の必要性がこの調査を通しても、読み取れます。
僕のような人間が、児童館へ入っていくことがすでに「かなり変わったオトナとの遭遇」だと思いますが(笑)、音やダンスのような非言語でのコミュニケーションの経験は、きっと「伝わりにくい相手」と接していくためにも意味があるのではないでしょうか。
2016年2月14日(日)、3月13日(日)各10:00~11:30
会場:中川児童館

写真:昨年度の『じゅげむReMix#2』の舞台美術

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